短言集 11

軸は3つあるといい。歴史と計量と批判

短言集 10

度胸とは、無敵の気分のことである。無敵であればよいので、NO.1である必要はなく、 気分があればよいので、実際にそうである必要すらない。しかしそれでも、度胸は多くのことを可能にする。

短言集 9

生活と憧れと苦悩これらを動機にして、ものごとは深まる。

短言集 8

教養とは知識によって人格を成長させることである。(暫定結論)

そのピアノを弾く(3)

昔、ケンブリッジの寮の、コモン・ルームに置いてあったピアノ。授業にも出なければ用事もないような連中が、 ビール瓶を片手にビリヤードに興じている。決まった曜日の夜には電気を落として、 いくつものラブソファに2人ずつ抱き合って寄りかかり、 ドアを…

そのピアノを弾く(2)

保育園のピアノ。朝、ママにお別れを言うことに馴れた場所で、 何人もの大人の、 しかし一人あたりには均等で薄めの注意が行き届いた、 危機には温かい、 何事もないことが喜ばれることを学ぶ場所。でも、瞬く間に過ぎていく長い1日のなかで、 たくさんの出…

そのピアノを弾く(1)

老人ホームのピアノ。たまに訪れるボランティア合唱団の伴奏のときにしか使われない、 その合唱にはもうとっくに飽きていても、 みな日々さびしくて退屈しているから、車椅子をこいで大部屋に集まる。世話をしてくれる人たちに、 ありがとうありがとうと、言…

短言集 7

教養とは。それを自分なりに定義する力。 って言える面もあると思う。

来世がんばれ

親を殺し子を踏みにじり、 うしろめたさも恐怖も何もかも、 ぶつぶつと情けない独り言でごまかしながら、のたうちながらも実は最初からかなぐり捨てていて。やりたいことばかりやって、食いぶちは、ひとにたかり通して生きるような。 贅沢な暮らしを当然に送…

短言集 6

ぶっ殺してやりたいが、許してやりたいときに、歌え。

短言集 5

普通、人には誤解する自由がある。しかし、賢者にはない。

短言集 4

教養の定義:「良く生きたいという意志が欲する、 人間とはどういうものかという問いにまつわる 知識と感覚体験。」 ゆてふの方々、再掲すんまそんw

短言集 3

人間のモラルを信用しない。それが社会科学者のモラル。

短言集 2

1番時間を割いてきたことだけがその人を救う。しかし、人はしばしば、 自分が何に1番時間を割いてきたかを知らない。

短言集 1

先達は後進の才を愛するものではない。動機を愛するものである。

ちんちむにー178(2)

おお。聞いてくれるか!ありがとよ。 ちっと風変わりな話でよ。困っちまってんだ。 今、お世話になってる大きなお屋敷があってよ、そこの旦那がよ、まあずいぶんな歳なんだが、とうとう寝たきりになっちまったんだ。 ちっと前までは、カクシャクとしてて、午…

ちんちむにー178(1)

オレサマの名前は、イナバウアー。別に背骨は柔らかくない煙突掃除夫さ。 毎日毎日、真っ暗闇の中、煤だらけになって、ちょいとバランスを崩したら、たちまち暖炉の底で首の骨がぽっきりいっちまう、危険な仕事さ。 なんでこんな仕事してるかって? そりゃあ…

ちんちむにー178(3)

ほんと、オレサマ、ルカさんに何て言ってあげればいいのか、わかんなかったよ。 でも、昔、オレサマのお師匠様が、言ってたことをなんだか思い出しちまったんで、ルカさんにも話してみたよ。 「オレサマのお世話になってたお師匠様は、フルヤネジャーって言…

ちんちむにー178(4)

盗み聞きはオレサマの主義じゃねえんだが、煙突は中が空っぽなんだから、ここまで聞こえてきてしまったものは仕方がないよな。夜が静かなのがいけねえんだ。 「もうめっきり痩せてしまったわね。」 「ああ。月明かりは病人に良くないというからね。」 「まあ…

ちんちむにー178(5)

ルカさんに詰め寄られた旦那は、目を細めて、ルカさんの濡れた頬を指で拭ってやりながら、ゆっくり話し始めた。 「私にもわからないのさ。 年老いて安らかな気分だから、生きる気力が萎えてしまってるのだと思われてしまうかもしれないが…私はこう見えても、…

ちんちむにー178(終)

わからねえと旦那は言ってたが、 オレサマには察しがついてきたぜ。 二人が永遠に一緒になることを快く思わねえ奴。 自分の周りを回す回転木馬から、ひょっこり抜け出して駆け出していくものを許さねえ奴。 ルカさんの美しさは自分が与えたものだと思ってい…